趣味の旅人

パフェとプリンをよく食べるPCエンジンユーザーが日記のようなものを書いてます

【今年で32周年】超惑星戦記メタファイトを振り返る

ドルメルです。

 

いきなりですけどファミコンを遊んだ方の中でこちらのゲームをやったことのある方はどれぐらいいるでしょうか?

 

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超惑星戦記メタファイト(1988)

販売:サンソフト

製作:東海エンジニアリング

 

超惑星戦記メタファイト(以下「メタファイト」)とは、主人公ケイン・ガードナーと、その愛機メタルアタッカーを操作して全8面を攻略する探索型アクションゲームです。最近ではSwitchでも遊べるようになったので久しぶりに遊んだ人、初めて遊んだ人もそれなりにいたのではないでしょうか?

 

本日6月17日は超惑星戦記メタファイトの発売日です。今年で発売から32年が経ちました。

 

私ドルメルはメタファイトとの付き合いが本当に長く、おそらくファミコンソフトの中で一番長い年月遊んでいるゲームです。ちょうどいい機会なので今回はメタファイトの紹介と思い出話をしてみようと思います。

 

目次

 

 ストーリー

ソフィア第3惑星はイプシロン銀河のほぼ中央に位置し、高度な文明によって栄える惑星国家である。

時に宇宙歴2052年ー大宇宙の恐怖の覇王・GOEZ(ゴウズ)率いるインベム暗黒星団の来襲は、惑星ソフィアの平和に終止符を打った…! あやうく難を逃れた惑星NORAの科学アカデミーでは、その総力をあげて、インベム打倒のための最終兵器…戦闘万能車両『メタル・アタッカー』を完成。天才少年『ケイン・ガードナー』を戦士(コマンダー)として、『メタル・アタッカー』とインベム暗黒星団の戦いの火ぶたは、今まさに切って落とされた!!  

                        (取扱説明書から引用)

 

ゲーム中は一切語られることはありませんが、実はかなり規模の大きいストーリーになっています。なお、海外版メタファイト「ブラスターマスター」はストーリーも違えば舞台も違うようです。

 

 

 特徴

二つのステージを攻略する

ゲームはメタルアタッカーとケインを操作するサイドビューと、ダンジョン内でケインのみを操作するトップビューの二種類があります。

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サイドビューで各面を探索しながらダンジョンを見つけ、ケインが単身ダンジョンに突入していきます。

 

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ダンジョンは複数あって、そのうちの一つにボスキャラが待ち構えています。ボスキャラを倒すと出てくるパーツを手に入れることでメタルアタッカーを強化し、次の面に進めるようになります。

 

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1面ボスのクラミートルが落とすパーツはショットの強化。

これがないと2面に続く道を開くことができません。

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2面に続く道を守る壁の顔(正式名称は不明)。実はここにしか出ません。

 

ちなみにボスのいないダンジョンはアイテムが手に入るだけなので無理をして行く必要はありません。

 

 

サブウェポン

メタルアタッカーには敵を自動追尾する「ホーミングミサイル」、真下に雷を落とす「サンダーブレイク」、三方向にミサイルを発射する「多弾頭ミサイル」の計三種類のサブウェポンも搭載されていて、それぞれに対応したアイテムを取ることで使えるようになります。一番使いやすいのはホーミングミサイルで、最後までお世話になります。多弾頭ミサイルは威力が高いので耐久力の高い敵を一撃で倒せます。サンダーブレイクは効果範囲が下だけで判定も小さくて当てにくいのになぜかパターンが複数あるという曲者。狙って当てられたら英雄レベルです。それぐらい使いにくかったからか、後のシリーズ(後述)で強化されることになります。

 

 

空に、海に 

パーツを手に入れるとショットの強化の他に、エネルギーを消費して空を飛べるようになったり、水中を自由に移動できるようになったり、さらには壁に張りついて移動することができるようにもなります。特に水中移動と壁走行は手強いボスを倒した後にできるようになるから喜びも大きいです。でも壁走行ができるようになると操作に少し癖が出るから慣れるまではちょっと大変かもしれません。

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昔はそれほど気にしてませんでしたけど、メタルアタッカーって本当に夢のような乗り物ですね。車両がジャンプするだけでもすごいのに空も海も進めるなんてハイスペックすぎて自分が乗りたいぐらいです。

 

 

ケインのショットも強化できる

ケインのショットは専用のアイテムを取ることで強化することができます。体力ゲージの上のGUNゲージ量を常時参照し、ショットの軌道や発射数もそれに応じて変化します。なおゲージの段階より下の段階のショットを選んで使うことはできません。

そしてダメージを受けると強制的に目盛りが一つ減るので注意。

 

 

ゲーム性はかなり良好

全体的に難易度は高めながら理不尽さはなく非常に良好。トライアンドエラーを繰り返せばクリアできる難易度になっています。操作性もかなり快適でステージが進むとできることも増えて楽しくなってきます。4面の鍵開けや5面のケインの単独行動など、驚くような仕掛けも用意されているのでプレイヤーを飽きさせません。

グラフィックは当時の水準で見てもかなり高く、以降出てくるゲームにも決して引けを取りません。音楽も良曲揃いで、熱い曲から不安になりそうになる曲まで揃ってます。ちなみに私の好きな曲は6面の曲。やっとの思いで5面を突破して初めて聞いた6面の曲に高鳴るものを感じたものです。

 

 

問題点いろいろ

理不尽すぎない難易度で非常にやりごたえのあるゲームなのですが問題点もやっぱりあります。

一番の問題点はセーブ機能もパスワードもないところでしょう。メタファイトはスムーズに攻略しても全クリに一時間以上かかる*1ため「ゲームは一日一時間」の影響力が強かった時代で全クリできた人は少なかったと思われます。

またマップが広く、入らなくていいダンジョンも数多くあるため覚えるのもひと苦労。しっかり覚えないと本当に迷います。

 

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さらにステージ間のつながりが複雑で、一部の面は攻略した面まで引き返す必要があります。特に4面に行くルートが複雑で、行くためには1面のスタート地点まで戻る必要があります。説明書をなくした人やソフトだけ買った人の場合、ステージ間のつながりがわからず3面で迷いに迷ってやめてしまったという人も少なくなかったかもしれません。

 

ステージ間のつながり以外にもところどころに挫折ポイント(後述)が待っているので挫折する人はさらに増え、当時生き残った(全クリできた)人はほんの一握りだったのではないでしょうか?

せめてパスワードが導入されていれば挫折率も減って評価もだいぶ変わっていたかもしれません。

  

 

メタファイトの思い出

ここからは私の思い出話になります。

少しうるさくなってしまうと思いますがご容赦ください。

 

そもそもの馴れ初め

私がメタファイトのことを知ったのはTVCMでした。初めてメタファイトのCMを見たその瞬間に親に買ってくれとせがんだのを今でも覚えてます。どんなゲームなのかもよくわかっていないのになぜここまで感情が動いたのかはわかりませんが、それがメタファイトとの長い付き合いの始まりでした。

 

 

 全クリするのに10年ぐらいかかった

買ってもらったのはよかったのですが、その頃はゲームの腕前なんてあったものじゃありませんでした。なので最初のうちは兄に頼んで攻略してもらい、それから自分で攻略していくような感じでした。

いつしか頼ることもできなくなってからは自己流で攻略していくのですが、攻略途中で誰もが通るだろう挫折ポイントに遭遇しました。

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5面のボスロブスガータとの対決です 

 

おそらくここが一番の挫折ポイントで最大の難関だと思います。

最初は大したことはないのですが、ダメージを与え続けると吐き出してくる泡の数が増えていき弱点に攻撃が当てにくくなります。なんとかダメージを与えようとしても泡に当たってしまい、じわじわとライフを削られて気付けば1ミス。そんなパターンに陥ります。

私はここで何度もやられて嫌になって一度挫折。でもしばらくするとまた遊びたくなって復帰。力押しでなんとか倒すことができましたがその先でまた挫折ポイントに遭遇することになります。

 

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6面のボスネオギザーラとの対決です 

 

2面ボス、ギザーラの強化版。腕が長くなりハサミから氷の塊を飛ばしてくるようになります。一撃が重く、油断してると簡単にやられてしまいます。しかも氷の塊は高速で飛んできて威力も高くよけにくいためガンパワーが満タンでもかなり苦戦します。

5面ほどきつくはないにしてもここでまた挫折して戦線を一時離脱。そしてしばらくするとまた挑戦したくなって復帰。ガンパワー最大を維持したままなんとか倒せるようになって先に進めるようになります。

その後は8面の道中の攻略が難しすぎてまた挫折しています。

 

そうやってやめたり復帰したりを繰り返しながら初めて自力で全クリすることができたのはおよそ10年後でした。当時は攻略サイトもなく、攻略本も持ってなかったから自己流のやり方で道を開くしかなかったため余計に時間がかかりました。

果てしなく長い道のりの先に待っていたエンディングを見た時は感動もひとしお。あきらめずに続けてよかったと心の底から思いました。

 

その後もプレイ自体はちょこちょこと継続。安定して全クリできるパターンを探して遊んでいました。もちろん誰かに見せるという目的はなく、ただひたすら自分のためにやっていました。

何に突き動かされてそこまでやっていたのかは今となってはわかりませんが、この時にやっていたことが役立つ日が来ます。

 

 

動画投稿を始めるきっかけに

2010年あたりからニコニコ動画を見るようになって、いろいろと動画を見てたら自分も動画投稿をやってみたいと思うようになっていました。でも何の動画を投稿すればいいかわからずしばらく停滞。

そんな時にメタファイト動画を調べたら何件かは出てきたものの、通しで全クリしてる動画がないことを知って投稿することを決めました。

www.nicovideo.jp

こちらがその動画です。

プレイ環境はWii。連射とバグ技は使っていません。*2

全6部構成で、60~70分以内にクリアすることを目標に作りました。

 

 

www.nicovideo.jp

ちなみに最大の難関である5面ボスには無謀にもガンパワーなしで挑んでいます。

実は当初バグ技を使って楽をする策と、移動中にちょっとだけガンパワーを上げて遠距離からチマチマ撃って安全に倒す策のどちらかを使う予定でいました。ところがどちらも失敗するという予想外の事態が起きてしまい、仕方なく初期状態で挑んでいます。この時はさすがに「ウソだろ!?」と思いましたがおかげで動画としてはだいぶいいものになったのでよしとしてます。ただ無理な連射をして途中まで腕が痛くてしょうがなかったです。  

 

www.nicovideo.jp

5面ボス戦でやろうとして失敗したバグ技はこちらをご参照ください。

成功すると攻撃してこなくなるから本当に楽です。どうしても勝てない場合はやってみてください。ちなみにこのバグ技はデパートのフリープレイでやってるところを見て知りました。

 

ノーコンティニューで通しプレイの動画がなかったこともあって無編集動画でも再生数は割と良好。これを書く何年か前にゲームセンターCXで有野課長が挑戦した時に再生数がそこそこ増え、リメイク作のブラスターマスターゼロ(後述)が配信された時もだいぶ再生数が増えました。

当時遊んでた人や熱心に全クリを目指してた人のコメントがあったのがうれしかったです。不親切なところがあるゲームだけど好きな人は意外といる、それがわかっただけでもかなりの収穫でした。

 

それにしても初めての全クリ後にやっていたことがこうして日の目を見るなんて考えてもいませんでした。これだけでも続けてよかったと思えます。

 

 

ケインに憧れたあの日

主人公ケイン・ガードナーは初めて憧れを持った存在です。

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当時(買ってもらった時)はケインよりはるかに年下で、ケインのことを純粋に憧れのヒーローとして見ていました。 そして自分も15歳になったらケインみたいになって平和のために戦うんだろうなと思ってワクワクしていたものです。

 

「それでケインのようになれたの?」と聞かれると・・・お察し願います!

 

それとケインのとなりのジェニファー・コルネットという女性はエンディングで顔を出すだけです。メタルアタッカーのメカニックという設定ではありますがプレイ中にケインを助けることもなければストーリーにも絡むこともありません。

プレイステーション専用ソフト「メモリアルシリーズ サンソフト」に掲載されていた資料には「女の子が描きたかったから」という理由で作られたという記述があったと記憶していますが、せっかく作ったなら何かしらの形でゲーム内で出てほしかったものです。

 

 

 バグかもしれないものを求めて

かつて友人に布教目的で貸してたこともありました。その時に友人からこんなことを言われたことがあります。

「なんか始めたら全部のパーツが揃ってたんだけど…」

この話を聞いて私はビックリ。どうやったのかと聞いたら、ただ電源入れて始めただけとのこと。当時は4面か5面の攻略に躍起になってた頃でフル装備なんて夢のまた夢。うらやましすぎてしょうがなかったです。

これを聞いて私も夢みたいな状況を体験したくなり、電源を入れては始めることを何度も繰り返しました。が、何度やっても全てのパーツが揃うどころか一つのパーツも持てず、結局ふてくされてやめました。きっと小数点が付くぐらい低い確率で発生するバグなのかもしれません。

そういえばこの件の後、私の兄も一回だけカギ(4面で入手する)だけ持ってた時があったと言っていました。もしかすると過剰に物欲センサーがはたらいていると発生しないのかもしれませんね。知りませんけど。

 

 

29年後にまさかのリメイク

そんな思い出の詰まったメタファイトがある日大きなスポットを浴びます。

時は2017年。その年、サンソフトからライセンスを取得したインティ・クリエイツがメタファイトのリメイク作「ブラスターマスターゼロ」ニンテンドー3DSで配信したのです。

blastermaster-zero.com

このまさかすぎる報せに私は大歓喜。新しいメタファイトが遊べることを心の底から喜びました。しかも初代から29年。これだけでもすごいことです。

内容はメタファイトをかなり意識していて、一部のステージの構成や音楽、効果音も本家メタファイトに寄せられています。難易度も本家と比べるとかなり下がっていて遊びやすくなっています。ステージ間のつながりの複雑さも一部そのままですが会話システムのおかげで気付きやすくなり無駄に迷うこともなくなりました。

メタファイトを遊んでた人にとってはたまらない一本です。

 

そこからさらに2年後の2019年には続編となる「ブラスターマスターゼロ2」がSwitchで配信されます。

blastermaster-zero.com

続編の情報が来た時はうれしさが限界突破しました。また新しいメタファイトが遊べる。もうそれだけで幸せすぎます。配信当時はSwitchを持ってませんでしたがブラスターマスターゼロ2を遊ぶために購入しました。

基本的なシステムはそのままに2は登場キャラが増えてストーリーも格段にアップ。ギミックもかなり増えてアクション性もさらに強化されています。前作以上に熱い展開も待っててとにかく面白いです。

 

ところで来年あたりにブラスターマスターゼロ3が出たりするのでしょうか?2はある日予告なく配信されたのでサプライズで来ることを期待しています。

 

 

 最後に

もうちょっと語りたい気持ちもありますがすでにかなり長く、これ以上書くとキリがないのでここまでにします。機会があったらまた記事にしますので説明の足りていないところやご意見ご感想などありましたらコメントください。ツイッターの方でもかまいません。

ところで公式の方でメタファイトおよびブラスターマスターゼロの宣伝大使を探していたりはしないでしょうか?ちょうどここに適したヤツがいるのでよければご検討願いたいです。

 

*1:無敵時間を利用したショートカットやポーズバグなどを使えば一時間以内にクリアすることは可能

*2:正確に言うとバグ技は使おうとして失敗